(1) プログレッシブ・シリーズ
DHラボの『プログレッシブ・シリーズ』は、
「Q-10エクストPremium」におけるソリッドコア・インシュレータのもたらした
圧倒的成果にインスパイアされて開発されました。
DHラボの”Q-10”や”T-14”単体に外部から厳密なインシュレーション処理を
加えたとき、予想を上回る音質向上を確認させます。
それは「Q-10エクストPremium」における驚くべき成果にも劣らないものであり、
ケーブルにおけるインシュレーションの重要さを改めて教えるものとなっているのです。
ケーブルの微振動を防ぐことにより、マイクロフォン効果、共鳴による解像度の低下
および中低音域内の混濁が抑止されます。
その音質的成果を具体的に挙げれば、概ね以下のように要約されます。
1. 背景および音響空間の透明性、静粛性向上
2. 中音域の明瞭化によって得られる音像の立体感
3. 低音域の明瞭化による重低音の深化
それは「Q-10エクストPremium」で得られた音質向上の内容であり、
換言すればプログレッシブ・シリーズは「エクストPremium」を
効率よくミニマイズさせた形態ということが出来るのです。
(2)T-14プログレッシブ
もともとスタジオモニターとして開発されたT-14は、
背景の静粛性、透明性、アキュレートな再現力を大きな特徴とする
DHラボの誇る銘機です。
キャパシタンスは1フィートあたり21.5 pFまで低下し、
インダクタンスも同様にきわめて低く、3m以上のT-14ケーブルでも、
殆どのアンプのアウトプットステージより低い値となっています。
T-14はパワーアンプまでのノイズレベルを劣化させないのです。
ケーブルでこの性能を実現させることは容易ではありません。
(スピーカーケーブル「T-14 hi-reso」の項目ご参照)
『プログレッシブ・シリーズ』におけるインシュレーション処理においても
ひときわ大きな成果を確認させます。
背景の静かさ、直接音の輪郭の清潔さ、中音域の分解能、、
それらはいわば未踏の水準にまで精華されています。
さらにシェイプアップされた外観からは想像も出来ないほど深い低音再生を聴かせ、
リスナーは大きな驚きを禁じ得ないでしょう。
正確無比、、T-14のアキュレートさがここに極まりました。
■7.6mm外径、14AWG純銀二重コートOFC導体、ミルスペック高性能テフロン誘電体、T-14専用インシュレータ(20mm径・50mm長 x 2個、20mm径・25mm長 x 2個)、純正Gold Z-BananaまたはGold SP-10スペード(画像はSilver Z-Bananaを使用した端末処理例です)
プラグの標準は、純正バナナ(Gold Z-Banana)または純正Yラグ(Gold SP-10です)
このページの画像はSilver Z-Bananaの例ですが、差額の加算により上位のプラグもご指定いただけます。(お気軽にお問合せください)
特殊な長さにも対応します。(お気軽にご相談ください)
バイワイヤ仕様には対応しません。(「T-14 DT-Biwire」をご覧ください)
<ご参考>
米国DHラボの新しいシリーズだが、
同一製品のラインアップというわけではなく、
ひとつの特徴を核とした製品群を指す。
その核というのは、スピーカーケーブル「Q-10エクストPremium」で
採用されたソリッドコア・インシュレーターのことで、
非磁性スチールを中心に含むアルミ製インシュレーターを
数か所に装着することで絶大な効果を上げた。
このテクノロジーを種類に応じて適用したのがシリーズ共通の特徴で、
だからジャンルごとに製品名は異なっている。
それぞれの製品のプログレッシブ・バージョンと考えればいい。
(中略)
まずスピーカーケーブルを「T-14プログレッシブ」として聴いてみる。
フォーカスのいい出方だが、
また背景が静かになったようにも感じる。
濁りがないということかもしれないが、
それだけに余韻やディテールが繊細に出てくるのだ。
ピアノは輪郭線がくっきりして強く、
上から下までどこにも曖昧さがない。
低音部のフォルテも強靭でエネルギーに溢れ、
質感が透明でよく伸びる。
マドリガルは艶やかで、やはり伸び伸びとした音調だ。
楽器にも声にも汚れがなく、響きが澄んでいる。
純度が高まった印象である。
オーケストラは瞬発力に富み、
強弱のメリハリが強い。
また楽器それぞれの存在感や定位感が明瞭で、
空間全体が見渡せるような音場感がある。
井上千岳氏評より(Audio Accessory 173)